RAMS[26] RAMS規格の本質

よくRAMS規格を準拠するのに、RAMS規格に書かれている通りにやらなければいけないとか、過去の認証機関が示したドキュメントフォーマットでないのですがと、相談を受けることがあります。その時は、RAMS規格は正しい安全を担保したシステムを作るための指針が書かれているので、他の方法を用いてもちゃんと目的が達成できるのであれば変えても構いませんとアドバイスしています。

例えば、ハザードログのフォーマットはすべてのISAで異なりますし、リスク分析の仕方も異なります。これを無理やり評価機関のやり方に合わせる必要はないということです。

前にも書きましたが、RAMS規格は同定したハザードをどのように対策して、許容されるリスク以下に下げる装置に作り上げるかを知らない人に示した指針です。どんな方法であれ、これができるのなら構いません。しかし、それは必然的にRAMS規格への対応はできるはずです。当然、規格で要求されている技術テクニックは、間違いを入れこまないための方法が記載されているので対策は規格に基づいて行ったほうが間違の入り込まない製品を開発することができます。でも、それに頼らなくてもできるのなら使用しなくても構いません。規格にはHRと書かれていてもそれと同等か同等以上の効果があれば主張すればいいのです。ただし、納得させるだけの根拠は必要です。